妻がヤケド!
妻が熱湯沸かしたてのヤカンごと右ふとももに落とし、ヤケドを受傷しました
範囲が広く歩行もままならないため救急要請し、救急車で搬送されました
病院に付き添うべく、午前仕事の調整をしながら救急搬送された病院へ自車で向かいました
妻は激痛・・・
ヤケド受傷後の自宅処置
幸い入院にはなりませんでしたが、皮膚の損傷部位が広く、浸出液も多いことから自宅での処置も併用する方針になりました
そこで必要物品の入手が困難でしたので、まとめておきます
参考になれば幸いです
ただし
ヤケド 熱傷 の治療は担当医師によりさまざまです
ヤケドを受傷したときは まずすぐに病院を受診し、専門家の指示にしたがってください
妻の担当医は形成外科医で熱傷治療の専門家です
参考までに私は医療の専門家です
今受傷1週間が経過しました
水疱ははじめから破れていて、剥離皮膚を担当医が丁寧に切除したあと、表皮に覆われていない赤い皮膚が露出しています
自宅での処置は
- 創の洗浄(シャワーで創を洗う)後 【激痛!】
- フィブラストスプレー を塗布し
- 白色ワセリンを塗った 『モイスキンパッド』を貼付します
- 透明フィルムでパッドを固定し
- 包帯で固定
をおこなっています
必要物品
❶ ガーゼ
創の洗浄後、水気をとるのにガーゼを使用しています
痛いので「拭く」のではなく、組織を傷つけないように「そっと水気を取る」
ぐるぐる巻になっているので、ハサミで切って使います
よく切れるハサミを使いましょう
その後、処方された『フィブラストスプレー』を創部に塗布(スプレー)します
つぎに傷から出てくる滲出液を吸い取るためにガーゼの代替品を貼ります
❷ 使い捨て手袋
ワセリンを塗るとき、ヤケドの傷に乗せてその上で伸ばすのは激痛です!
ここは逆転の発想です
次に出てくるガーゼ(パッド)側に分厚くワセリンを塗り、使い捨て手袋で均一に広げます
または舌圧子(ヘラ)を使います
はじめはヘラを使っていましたが、手袋した手で軟膏を広げるほうが簡単で早いです
❸ 浸出液を吸収する吸湿パッド
昔はガーゼを貼付し、浸出液で汚染されたらガーゼを交換、というのを繰り返していました
ガーゼ交換のたびに痛みを伴い、さらに損傷皮膚が傷つき創傷治癒が遅れがちでした
『湿潤療法』が広まって それに使用するドレッシング材(被覆材)の選択肢が増え、外傷や褥瘡(床ずれ)の創処置が変わり、痛みが少なくきれいに治るようになりました
今はガーゼの代わりとなる、吸湿性に優れ 創面の損傷が少ない『モイスキンパッド』『メロリン』などが市販されています
で、ここが問題!
病院で「薬局で買ってくださいね」と言われ、帰りに調剤薬局やドラッグストアに寄りましたが、そう、大きな物が置いていない
自宅で処置できるような切り傷、すり傷用の大きさのものは入手可能なのですが、今回は大腿前面を広く受傷しています
広い受傷範囲をカバーできる大きさのものは自宅近くの薬局、ドラッグストアに置いていなかったんです!
探して見つけたのが アマゾン と モノタロウ
注文した翌日には届いたので、本当に助かりました
同じことでお困りの方が迷わないように、紹介しておきます
『モイスキンパッド』←オススメ
担当の形成外科医が勧めてくれましたのでこれを使用しています
今回は受傷範囲が大きいので 15 cm x 30 cm の大きさのものを使用しています
15 cm x 30 cm 30 枚入り を今回購入
出荷元・販売元 ともに Amazon.co.jp で 約4,500 円 でした
異様に高い商品にはお気をつけくださいね(以下すべての商品で)
ひとつひとつ滅菌済み個包装になっていますので、使いやすいです
ご購入の際はヤケドの大きさに合わせて買ってください
もちろん皮膚欠損部より大きめのものを使用します
『メロリン』
これはモノタロウに売っていましたので、そこで買いました
モノタロウ公式HP へのリンクを貼っておきます
非固着性吸収ドレッシング メロリン未滅菌(スミス・アンド・ネフュー ウンド)
20 cm x 30 cm の 25枚入りで未滅菌 約5,500 円 当日出荷 (2022.5.15現在)
別途送料が必要です (私は包帯やら固定テープやらを同時購入したので無料になりました。かつ翌日届いて安心しました)
滅菌・未滅菌は議論もありますが、私自身プロフェッショナルとして創処置に使用する分には差はないと考えています
上記で紹介した書籍にもそう記載されています
反対派がいることも存じています
ただ値段がほぼ同じで滅菌済み個包装になっている点では『モイスキンパッド』のほうが使いやすいと思います
❹ 透明フィルム
「ポリウレタンフィルム」で傷の治療そのものに使用できますが、ここでは単なる滲出液の漏れ防止とか『モイスキンパッド』のズレ防止のための固定に使用
一般の傷用テープより 皮膚にやさしいのでオススメです
テープでかぶれやすい人には必須アイテム
ただこれでも貼付面が赤くなったり、貼付辺縁が赤くなったりする人はご注意を!
『エアウォール』 10cm×12m
幅10cmが使いやすいです(慣れもあります) 今これを使用中
テープの「へり」が剥がしにくいです
『カテリープ』10cm×10m
『オプサイト』5cm×12m
これは幅が5 cmのタイプ
5 cmタイプのほうが種類が多く、汎用性は高いです
『マルチフィックス』5cm×10m
『カテリープ』 5cm×10m
薬局やドラッグストアでは切り売りしたものは容易に手に入ります
手足の小さなキズには十分ですが、今回の処置には役不足
ロールは一見高いですが、どんどん使えるので使いやすいです
異様に高く売っている業者があります
値段には注意してください
いろいろ見て 相場くらいで買うのがいいですよね
❺ 包帯
大腿前面全体でしたので、『モイスキンパッド』を包帯で巻いて固定します
鼠径部陰部近くは包帯で巻けない部分があるので、そこだけ透明フィルムで固定し、あとは包帯で固定します
「ふともも」 だと幅75 mm が使いやすいです。
まとめ
ヤケドを受傷したときは 病院を必ず受診し、専門家の方針に従ってください
ヤケドの治療方針は原則は同じでも、治療薬剤や処置方法は治療担当医師により異なります
今回は私の妻のヤケドに対しての処置に必要な物品をまとめておきました
処置するたびにモノがないと探すのが面倒なので、1つの大きな紙袋にハサミやテープも含めて全部入れておくといいですよ
早く治ってほしいです
病院で「薬局で買ってね」と言われても、実店舗ではなかなか手に入らない商品があり、私自身入手が困難でしたので、紹介しました
参考になれば幸いです
かてにん M.D. Ph.D. (Medical Sciences)
Fingers crossed!